こんにちは!広報デザイナーのyama(@ひとり広報)です
先日、仕事で使っていたデジタル一眼レフ ニコンD600 を手放しました。
これでデジカメはコンデジ中心になります。
デザイナー的 断捨離フォトライフです。
今回は、一眼レフを手放した経緯を書きたいと思います。
それでも、一眼レフが必要だった頃
ボクが一眼レフを使っていた理由は、
- 印刷媒体用の広告写真にとりあえず大きなデータが必要
- 撮影費用を頂くのだから、それなりの機材でサービスを提供したい
- 「やっぱり一眼でしょ」って感覚
こんなところです。
ボクが一眼レフを使い始めたのは2008年頃。
広告制作の仕事では、B3サイズ程度(515mm×364mm)の印刷媒体が主でした。
そこではB4程度(364×257mm)の商品イメージなどを載せていたため、できるだけ大きな写真データが必要でした。
また、撮影費もいただいていたので、お客様へのパフォーマンスを含め一眼レフを使用していました。
2008年から2009年頃の流れは「とりあえず一眼レフ」って感じだったと思います。
ミラーレス一眼が出始めたのもこの頃で、世間のデジカメへの期待は「レンズ交換式のカメラってなんか綺麗に撮れるみたいだぞ」って感じで、一眼レフとかミラーレスとか区別なく「一眼」という言葉が世間に広まった時期でした。
ボク自身、「仕事で一眼レフを使う」って思ったのも、世間で一眼が流行っていたからだと思います。
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乗った流れから降りるまで
「やっぱ一眼でしょ!」って流れに乗ったはずのボクが「本当に一眼って必要?」と思うようになったのは、ここ数年です。
一眼レフは使わない!ボクがコンデジで撮る最大の理由!! [icon class=”icon-link”] という記事で書きましたが、一眼レフを日常的に使うのは以前から抵抗がありました。
ま、恥ずかしいってのがほとんどでしたけどね。
そんな中で、業務内容やライフスタイルの変化がボクの一眼離れに拍車をかけました。
- WEBデザインの仕事が増えてきた
- 商業写真の価値が恐ろしく下がった
- フリー素材などの充実
- コンデジの画質、機能向上
- 子連れに一眼はちょっとね
ざっと挙げてみると、上記の理由から徐々に一眼レフの出番は減っていきました。
WEBデザインの仕事が増えた
印刷媒体の仕事もしていましが、2011年頃からWEBデザインの仕事が多くなってきました。
そもそも、印刷とWEBでは画像のサイズが全く違います。
WEB用写真ってそれほど大きくなくても大丈夫なんですよね。
ちょっと専門的な話になりますが、印刷物に掲載する写真は「解像度」が重要になってきます。
A4用紙に350dpiで印刷する時に必要な画像サイズ
商業印刷の写真の解像度の基本は350dpiです。
dpiは「Dot Per Inch」の略で「1インチ(2.54cm)の中のドット(点)の数」という意味です。
例えばA4用紙全面(21cm x 29.7cm)に350dpiという解像度で印刷する場合、
(21 / 2.54) x 350 = 2894
(29.7 / 2.54) x 350 = 4093
となり、2894 x 4093ドットが必要になります。
逆に、1200万画素のデジカメの画像を350dpiで印刷する場合、どのくらいの大きさになるの?
1200万画素(3000 x 4000)のデジカメで撮影し350dpiで印刷する場合、どのくらいのサイズになるのでしょうか。
(3000 x 2.54) / 350 = 22
(4000 x 2.54) / 350 = 29
となり、22 x 29cmの大きさになります。ほぼA4サイズですね。
一般的にA4用紙全面に印刷することって少ないでしょうから、デジカメは1000万画素もあれば充分って言われるのはこのあたりが理由な訳ですね。
WEBと印刷物の画像サイズ概念の違いはさらに専門的になってしまいますが、ざっくり言うと印刷物の解像度は350dpiであるのに対し、WEBでは72dpiでOKです。
単純に考えて、面積が3〜4倍違いことになります。データのサイズも明らかに違いますよね。
商業写真の価値低下
デジタル一眼の普及によって、「誰でも高画質が手に入る」時代になりました。
さらに、コンデジやスマートフォンがそれを補えるほど高画質にもなりました。
これにより、商業カメラマンのあり方も変わりました。
デザイン担当者や営業マンが写真を撮るのも当たり前になりましたし、クライアントさんから写真が提供される事も増えました。
もちろん商業カメラマンとして、バリバリ仕事している方もいらっしゃると思いますので、全国どこでもそうだとは言いません。
あくまでボクが知る限り、静岡県の地方都市で仕事をしながらの感覚です。
こうなると、写真の価値(値段)ってグッと下がります。
だって、「誰でも撮れる」って前提で普及したんですから、そこに価値を感じない人がいても不思議ではありません。
ましてや商業印刷の写真は商品やパッケージが主です。
とりあえず撮った写真でも「これでいい」って思えれば、どうにかなってしまうのも事実。
こういった事は残念ですが、中小企業のクライアント様では圧倒的に多い感覚です。
フリー素材の充実
また、デジタル一眼の普及は、写真の入手方法も変えました。写真投稿サイトです。
写真投稿サイトの充実により、有料または無料で写真をダウンロードできるようになりました。
みなさんも利用されていると思います。
DTP用の写真素材集をCDで買っていた頃には想像できない程、広告素材が簡単に手に入るようになりました。
ボク自身、ダウンロードした写真素材を加工して広告制作に使用しています。
結果、業務で一眼レフカメラを使う事が減少しました。
極端な言い方をすれば、ボクが撮らなくてもそれなりの画像はいつでも手に入るんです。
自分のスタイルに合ったカメラを使いたい
仕事用として出番が減ってくると、一眼レフを持つ理由ってほとんどありませんでした。
それに、小さな子供がいると一眼レフって正直邪魔です。
出かける時は子供達の着替え、飲み物などはマストです。自分の荷物よりも大事ですよね。
そんな状況で、カメラのためにバッグを一つ増やすわけにはいかないです。
写真を撮る時も、子供中心となれば彼らはじっとしてはくれません。
写真撮るなんて、彼らにしてみれば遊ぶ邪魔なんです。
それでも最初は「せっかくだから」と思い一眼レフを持って歩いていました。
ですが、人混みの中で一眼レフの長いレンズが子供の頭を小突きそうになったことがあり、これは自分の子供だけじゃなく他の子供にも危険だなと思い、一眼レフを持って出かけることを辞めました。
そんな事があった頃、ある仕事でパンフレット用の撮影をしました。
一眼レフを持っていきましたが、その時にコンデジでも撮影してみました。
どうなんでしょう?
コンデジでも、撮り方さえしっかりしていれば充分だなと、実感しました。
今では、さらに小型のポケットサイズのコンデジを愛用していますから。
正直、まったく問題ないっす。
最後に、今回のまとめ
2008年のニコンD300にはじまり、フルサイズのD600、途中でオリンパスE-620なども使いながら8年程一眼レフを使ってきました。
一眼レフで撮る事自体は嫌いではなく、むしろ好きです。シャッター音とか最高ですよね。
とりあえず、一旦リセットって感じですね。
今回文章にしてみて、また違う考え方も生まれたりもしています。
来週あたり、ひょっこりミラーレスでも買ってたりして、、
やっぱ一眼でしょ!って感じでね(笑)
それでは、今回はこのへんで。