ブログやホームページでフリー素材の写真きれいに見せる3ステップ! の記事で料理の写真を補正する方法を紹介しました。
そこで行った補正は、白い食器と白米をより自然な白に近づけ、全体のカラーバランスを整えただけです。
これだけでも料理の写真は美味しそうに見えてきます。
なぜでしょう?
なぜ綺麗に見せる必要があるのか?
なぜ綺麗に感じるのか?
これについて、広報デザイナーとして製作物を作る立場からまとめてみました。
料理の写真が適当なお店ってどう思います?
今回も料理の写真を例に考えてみましょう。
商店街に2つのお店があったとします。
ひとつは「和食 yama」
もうひとつは「ひとり食堂」
どちらもリーズナブルな定食を売りにしているお店です。
店頭には今日のおすすめメニューが写真付で紹介されています。
和食 yamaのおすすめはこちら。
ひとり食堂のおすすめがこちらです。
さて、どちらの料理が美味しそうに見えますか?
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なぜ料理の写真を綺麗見せたらいいの?
多くの方が最初の和食 yamaの写真を綺麗と感じたはずです。
仮に2つのお店の「味」「価格」「サービス」「店の雰囲気」が同じくらいだったとしても、店頭の写真の印象で和食 yamaを美味しそうと感じるはずです。
商品やサービスの写真・広告物は、店舗や従業員さんの「実力」「質」とは無関係に、お客様に一定の評価(期待値)を与えるということです。
もし、ひとり食堂の写真にこんな文章がついていたらどうですか?
厳選した新鮮素材の魅力を最大限に引き出した一品です!
お料理の素材は確かに厳選されたものかもしれません。
料理の腕だって街一番かもしれません。
でも、ホントかな?って思いますよね。
お客様は運営側の状況なんて理解してくれないのです。
もしかしたら、ヤマ食堂のカメラやプリンタの状態が良くなかったのかもしれません。
その日がメチャクチャ忙しくて、写真に気を配る余裕がなかったのかもしれません。
ですが、お客様は出てきた結果からお店やスタッフの人柄を評価するのです。
この店大丈夫かな?って。
料理写真を綺麗に撮る3つのコツ
ボクの経験的に料理の写真が綺麗に見える基本は3つだと思います。
- 明るく自然な色合いである
- 白いものが白く見える
- 主題が明確で余計なものが入っていない
他にも、「料理を真ん中に配置しない(少しズラす)」「真上から撮らない」「デジカメのマクロ機能を活用する」などの撮影テクニックがあります。
あくまで基本は「明るく自然な色合いで、主題を明確に撮る」ということです。
では、先ほどのヤマ食堂の写真は何がいけなかったのでしょう。
一言で言えば、「明るく自然な色合いで、主題を明確に撮っていない」からです。
もう一度、ヤマ食堂の写真を見てみましょう。
簡単に使える撮影グッズとしてオススメです!
❶ 料理写真の明るさ、自然な色合い
店内の蛍光灯下で撮影したため、全体的に黄色が強く出ています。
赤や黄色の暖色系は食欲を促進する色ですが、「黄ばんだ」印象は不衛生な印象が強くなります。
店内で撮影するときはなるべく自然光が入る明るい場所で撮影しましょう。
暗い店内で撮影するのは、色味が崩れるだけでなく手ぶれの可能性も高まるので避けましょう。
❷ 料理の白いものが白く見えるか?
写真左下の白米を見てみましょう。全体のカラーバランスの影響で白米が黄色くなっています。
白米の黄ばみは、炊飯器などで長時間保存したお米に見られる現象です。
黄ばんだ白米→古いお米→美味しくなさそう
これは誰もが想像する流れです。
また白いはずの食器が黄ばんでいたら不衛生な印象を与えます。
よほどシチュエーションを重視する撮影でもない限り、白いものは白く撮る・補正する。これは料理写真では絶対条件です。
美味しそうと感じる要素には、衛生的であるという面もあるのです。
❸ 写真の主題は明確か?
たとえ定食の写真でも、主題はメイン料理です。
作例のようにメイン料理を写真奥に配置するのはNGです。
この場合、ご飯やみそ汁は全て見えていなくてもいいのです。
お客さんは「とんかつ定食」と書かれていれば、ご飯やみそ汁がつくことは想像できます。
それよりもメインである「とんかつ」をしっかり見せましょう。
もちろん、配膳のルールというのはありますよね。
魚は頭が向かって左とか、ご飯は左でみそ汁は右などです。
これらは写真を斜めから撮るなど構図を工夫しながら、主題が引き立つアングルを考えていきます。
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最後に、今回のまとめ
今回は、料理の写真を例に「写真が綺麗に感じるのはなぜか?」「なぜ綺麗に撮る必要があるのか?」を特に「色」を中心に考えました。
お店のメニューやPOPなど、商品写真をとる機会は多いと思います。
是非参考にしていただければと思います。
それでは、今回はこのへんで。