
こんにちは!広報デザイナーのyama(@ひとり広報)です
個人的にデザインの勉強や作業をする場合、MacでもWindowsでもどちらでもいいよって話を パソコンでデザインしたい! MacとWindowsはどちらを使うべき? デザイナーへの第一歩 の記事でしました。
でも、デザイナーが使うPCと言えばMac、なぜかMacなのです。
Windowsの方が一般的なシェアは多いはずなのに、この業界的にはMacなのです。
デザイナーがMacを選ぶ理由は?Macを使うメリットがあるの?って思うでしょう。
今回はそんなことを書いていきます。
一般的に言われるMacを使うメリット

Googleで「mac デザイナー」と検索すると、デザイナーさんがMacを使う理由を調べることができます。まとめると、以下の理由が多いですね。
- 起動が速い
- フォントが綺麗
- タイムマシーンが便利
- ショートカットキーが便利
こんなとこかなと思います。
Macは起動が速い?
これは体感ですが、Windowsより起動スピードは速いです。
また、電源を落としても直前まで使っていたアプリが起動と同時に立ち上がるのは便利ですよ。
Macはフォントが綺麗?
WEBブラウザなどの文字が Macは綺麗に見えるって話ですね。
これはアンチエイリアスって処理のおかげで、Windowsでは文字がカクカクして見えるのが、Macだと綺麗に見えるわけです。でも、今はWindowsも解決できますけどね。
タイムマシン機能が便利
Macに内蔵されている自動バックアップ機能です。簡単な設定だけで全てのファイルのバックアップをとることができます。
バックアップからファイルの復元も可能、ボクも機能に何度助けられたことか、、ありがたや〜。
ショートカットキーが便利
例えば、Photoshopでは「M」は長方形選択ツール、「T」は文字ツールなどのショートカットが割り当てられています。
Macは入力モードが日本語・英数どちらでもショートカットが反応しますが、Windowsでは英数モードでないと反応しないのです。これは地味ですが使い勝手の面ではかなり違うなと思いました。
Macのショートカットの使い勝手やタイムマシンは便利ですが、そのほかは大差ないんですよ。
でも、デザイナーさんはMacが圧倒的に多いんです。
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それでもデザイナーがMacを選ぶ理由
一番の理由は、Mac環境に慣れているからです。
ボクはMacを使い始めて20年くらい経ちますが、DTPデザインを長くやってきたベテランほどこの傾向は強いと思います。
周辺機器もMacを基準に揃えていますから、その流れでMacを使い続けているデザイナーは多いと思います。
現在の作業環境ですが、仕事場ではiMacの27インチを使用しています。
デザイン作業をする時はモニターは大きいほうが作業効率が良いですね。

自宅ではブログ作業が中心なのでコンパクトなMacBook Proを使用しています。
Macとデザイナーと印刷会社の関係

パソコンで印刷物をデザイン・制作するDTPが普及しはじめたのは1990年代後半。
ボクがデザイン業界に入った1999年にはMacによるDTPが標準となっていました。
当時、DTPに使用するパソコンはMacの一択。
現場レベルでWindowsはありえませんでした。
Windows用のソフトがなかったわけではありません。
illustratorやPhotoshopなどのDTPの基本ソフトは揃っていました。
それでもデザイナーがMacを選んだ理由は、印刷工場のデータ環境がMacを基本に整備されていたからです。
DTPの普及は、印刷工場の作業内容も大きく変えました。
以前は手作業でやっていたことが省略されたり、パソコンのデータから印刷工程で必要な製版(印刷の原版となるフィルムの出力)などができるようになりました。
当時の印刷現場は、Macデータの印刷品質(出力)を安定させたい時代だったはずです。
DTPソフトも不安定な部分もあり、出力のトラブルが多少なりともありました。
そんな中でさらにWindowsも、、とはならなかったのでしょう。
こうして印刷会社=Macという基本構造ができていき、印刷会社にデータを渡すデザイナーもMacを使うのが当たり前になったのです。
DTP黎明期から活動していたデザイナーのスキル・知識がMacベースになっているのもこんなところからです。
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AppleとAdobeが定番になった背景
そもそもMacが商業印刷に使われた理由を簡単に紹介しましょう。
Macがコンピュータグラフィックでの使用に重点が置かれていたこともありますが、「PostScript(ポストスクリプト)」というプログラミング言語との相性の良さからです。

PostScriptはillustratorやPhotoshopを開発したAdobe社が作ったもので、PSと省略されます。
PS対応プリンタって聞いたことありませんか?これはポストスクリプト対応のプリンタって意味です。
また、PostScriptはPDFの元になっている言語です。こちらの方が馴染みがあるかもしれませんね。
PostScriptの特徴は図形をどのように描くか、文字をどのように置くか、色はどんな色であるかをテキスト形式で記述することです。
ただし、特別な言語で記述されるためにその言語に対応した出力機(プリンタ、印刷機械)が必要になります。それがPSプリンタなどです。
Adobe社はDTPのためにPostScriptを開発しました。
AppleはMac開発以前からプリンタにPostScriptを採用しました。
このような開発経緯から、MacとDTP (アドビソフト、印刷機械)が定番になっていったのですね。
そして、ソフトやシステムの成長を一緒に体験していったデザイナーが、今もMacを使い続けているって感じですね。
ボクがMacで仕事をはじめたころは、印刷のトラブルは今より多かったです。
それはソフトや印刷機の場合もありましたし、フォントが絡んだりと様々でしたが、そんな経験をデザイナーや印刷会社が積みながらDTPに慣れていった記憶があります。
最後に、今回のまとめ
デザイナーがMacを選ぶ理由ですが、ずっと使っているから、というのが一番です。
デザイナーさんの多くが印刷物の制作を経験されています。
印刷物を作る際、印刷会社とのやりとりにMacの方が都合がよかったのです。
今は印刷会社の体制が整い、WindowsでもMacでも問題なく印刷できるようになりました。
だから、今から仕事としてデザインはじめる方は、MacでもWindowsでも気にせず大丈夫なのです。
ただ、DTPやWEBデザインを勉強しようって人は、こういった業界の流れは知っておいた方がいいなかって思い今回の記事にしました。
それでは、今回はこのへんで。